有機JAS認定とは?
有機農産物の定義は「化学的に合成された肥料及び農薬を避けることを基本として、播種または植付け前2年以上(多年生作物にあっては、最初の収穫前3年前)の間、堆肥等による土づくりを行ったほ場において生産された農産物」となっています。
2000年に日本農林規格が改正され、農林水産省の登録を受けた第三者機関より上記条件を満たしている、との認定を受けた農産物でなければ「有機栽培」を名乗ることはできなくなりました。
また、認定を受けた農産物は有機JASのマークを表示されることも義務づけられています。
2000年以前は有機栽培に関するガイドラインこそあったものの、法的拘束力がなかったため、条件を満たさない物でも「有機栽培」を名乗ることができました。
現在はそれが禁止されているので、条件を満たしていない農作物及び有機JASの認定を受けていない(有機JASマークを表示していない)農作物が「有機栽培」を名乗ることはできません。
日本有機農業研究会は「有機農産物の定義」として、「有機農産物とは、生産から消費までの過程を通じて化学肥料・農薬等の合成化学物質や生物薬剤、放射性物質、(遺伝子組換え種子及び生産物等)をまったく使用せず、その地域の資源をできるだけ活用し、自然が本来有する生産力を尊重した方法で生産されたものをいう」としています。
コーヒー豆のように大半が輸入品である場合、薫蒸(くんじょう)処理がなされていないことも条件となります。
輸入された農産物は病害虫がいないか、検査されます。
この時に病害虫、特に日本に存在しないものが発見された場合は薫蒸処理されます。
薫蒸処理のやり方は、密閉庫に麻袋のままのコーヒー豆を入れ、臭化メチルやリン化アルミニウム、青酸カリなどを充満させ、1〜3日かけて殺虫・消毒します。
その後、ガスが人体に影響のない濃度まで下がってから出荷されます。
これは国内の農作物を病害虫から守るために行われていることではありますが…
薫蒸処理が行われた豆は有機JASに認定されません。
よって、有機JAS認定を受けたコーヒーとは、
・化学肥料及び農薬を2〜3年以上、使用していない土壌で栽培されたもの
・薫蒸処理がなされていないもの
・上記を満たしていると認定され、有機JASマークが表示されているもの
と、なります。
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